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お大師さま

お大師さまとご誓願

弘法大師  当山では護摩堂に弘法大師空海上人の御尊像を奉安しております。

お大師さまは、今から1,230余年前にご誕生になり、日本に真言密教の教えを広められた偉大な聖人であります。そのご一生は、国家安穏・済世利人のために不惜身命の努カを尽くされ、様々な方面に大きな足跡を遺されたことから、日本仏教の柱、日本文化の父とも仰がれております。そして、ご入定後1,170余年の今もなお、わたくしたちの心の、また生活のよりどころとして仰がれ慕われております。

お大師さまの教え(真言密教)は、わたくしたち一人一人の人間が現世の迷いから「心の目」を開き、現実生活の中に仏(目覚めた人間)となることを説かれた「即身成仏」の教えであります。お大師さまは、そのご誓願の中で、「我が後生の門徒、たとい我が現相を見ずといえども、我が形相を見るごとに真に我に逢えりと思い、我が教えを聞くごとに真に我が言音を聞くと思わば、我定恵の力を以って摂取して捨てず」と仰せられております。

ご宝号「南無大師遍照金剛」(なむだいしへんじょうこんごう)とお唱えし、ご恩徳の中に確固たる信仰の灯を点じて、正しく生きる道を自覚したいものであります。なぜならば、お大師さまのみ教えを実践し、自己の完成と社会の建設に邁進することこそが、そのまま、お大師さまとわたくしたちが不二一体となることであり、この現実生活の中で仏になることにほかならないからです。